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商店街特集|商店街「西七繁栄会」による地域活性化の新しい取り組み 〜商店街マップづくりから、七条えんま堂駒札設置まで〜

トピックス

2020/3/01

商店街特集|行ってみよう!京都駅西部エリアの商店街


商店街による地域活性化の新しい取り組み

西七繁栄会

〜商店街マップづくりから、「七条えんま堂」駒札設置までの軌跡〜

商店街特集|七条えんま堂(西七繁栄会)

西大路七条から東側に位置する商店街「西七繁栄会」の取り組みを商店街特集としてご紹介。商店街の通りには古くから存在する街のお堂「七条えんま堂」があり、このお堂を中心に商店街活性化、地域の賑わいづくりを行うプロジェクトが2年前にスタートし、2020年1月18日には観光客向けに「七条えんま堂」の駒札も設置されました。この特集では、さまざまな方々や団体と連携された西七繁栄会の活動の様子、またこれからの取り組みついてご紹介いたします。

 

西七繁栄会

西七繁栄会のルーツは、平安時代にまでさかのぼり、官営の「東市・西市」(朱雀大路を中央に左京と右京に配置された市場)の「西市(にしのいち)」を起源としています。また西市があったとされる区域は、山陰街道の玄関口としても栄えていた歴史もあることから、商店街の周辺には由緒ある寺社や史跡がいまなお数多く点在しているのも特徴です。(写真:西大路七条交差点から望む西七繁栄会)
現在の西七繁栄会では他の商店街にもみられるように、大型店の台頭や地域の方々のライフスタイルの変化に伴い、来街者数が減少傾向にあるという問題を抱えています。 しかし一方で、「西大路七条は交通の要所である」「周辺地域は近年人口が増加している」ということから、多くの人が行き交うポテンシャルも持っています。 西七繁栄会ではこのような地域特性も考慮し、京都駅西部エリアでの取り組みや京都市商店街縁結び事業の制度をきっかけに本格的な取り組みを2年前にスタートされました。
まず商店街の最初の取り組みとして始めたのが、商店街マップの制作。もともと近隣の方々や商店街内部から要望があったことや、地域の方々や観光客にもお店や地域の歴史を知ってもらえるツールが欲しいということから、商店街マップづくりが始まりました。

 

京都市下京青少年活動センターとの連携、商店街マップづくりへ


商店街としもせい

(写真上:商店街の方々と京都市下京青少年活動センターの方々)

数多いといわれる京都市内の寺社ですが、西七繁栄会周辺にもたくさんのお寺や神社が存在しています。地域の方でも存在は知っているものの、詳しくは知らないという方も多いことから(特に新しく移住されてこられた方)、寺社や史跡も詳しく紹介しながら商店街のことを知ってもらえるマップを作ろうとはじまった企画。京都駅西部エリアの開発に伴い、観光客もすこしずつ七条通りに増え始めていることもあり、観光客にも役立つ商店街マップづくり目指されたそうです。

ただ制作にあたっては、商店街の力だけで行うことが難しかったため、地域の団体である「京都市下京青少年活動センター」のユース街づくりネットワーク「チーム街スタ」の若者たちと連携し、若い力を借りることにされたそうです。商店街マップの制作はもちろん、新しい地域の掘り起こしや発見、新規加盟店促進に繋がる成果など、商店街にとっては大きなプラスになったそうです。

またこのマップづくりにおける連携では、西大路七条より東側に隣接する商店街「七西甲子会」とも連携を行いました。2つの商店街が商店街の枠を超えて連携したことで、より充実した内容、より利便性の高いものとなり、商店街マップの価値を高めたと話されています。

しもせい

(写真は京都市下京青少年活動センターの若者たちの活動の様子。左上は、商店街に訪問し打合せをする様子。右上は取材した内容のまとめや打合せをしている様子)

西大路七条での商店街マップ配布活動

商店街マップ「七条西大路物語」が完成すると、さっそく西七繁栄会の方々と京都市下京青少年活動センターの若者たちは、西大路七条の交差点で配布活動を行いました。「この周辺の詳しい情報が欲しかった」という声も多く、道ゆく人の多く方々が笑顔で手に取されていたのが印象的でした。

京都新聞掲載

なお、この西七繁栄会と京都市下京青少年活動センターとの連携した商店街マップづくりの取り組みは京都新聞にも掲載されました。問合せなどの反響もたくさん商店街にあったそうです。

配布設置場所

《商店街マップの配布設置場所》
現在、西七繁栄会と七西甲子会の各加盟店舗、七条えんま堂をはじめとする掲載している寺社でも手にすることができます。

 

正法寺と龍谷ミュージアムの連携、地域の期待が原動力となった、

商店街と地域のシンボル「七条えんま堂」の活性化プロジェクト!


七条えんま堂のプロジェクト

(写真上:「七条えんま堂」の活性化プロジェクトの主要メンバーの方々)

この商店街マップづくりとは別に、もうひとつ同時進行していたのが「七条えんま堂」の活性化プロジェクト。この「七条えんま堂」は、かつて西七条村と言われた時代以前から存在しており、地域の方々によって守られ、脈々と受け継がれてきた古い歴史を持ちます。その証として、いまなお地域の方々から大切に思われており、商店街のシンボル、地域のシンボルとして大事にされています。

そこで、西七繁栄会では現在管理されている正法寺と連携。新しい地域資源のスポットとして、また地域のコミュニティスペースとして、七条えんま堂を中心に商店街・地域の賑わいづくりにつなげる活性化プロジェクトを開始しました。

えんま像

地域の方で圧倒的に一番多い疑問が「七条えんま堂は古くからあるのは知っているが、いったいいつの時代から存在しているのか知りたい」ということ。地元の有識者の方でも分からず時代特定につながる手がかりすらないという状況の中、まず最初に取り組まれたのが十王像をはじめとする仏像の調査。そこで西七繁栄会では、龍谷大学 龍谷ミュージアムと連携を行い、プロジェクトにも参加していただきつつ、詳細に調査をしていただきました。(写真上:七条えんま堂内で祀られている閻魔王像)

十王像の調査

 (写真上:龍谷大学 龍谷ミュージアムの方による仏像の調査の様子)

龍谷大学 龍谷ミュージアムの専門家の方にお聞きしたところ、まず街の小さなお堂で11体もの古い十王像(※)が存在していたことに驚いたと話されています。そして、予想をはるかに上回り古い年代のものが多く、ほとんどの十王像が室町時代に作られたもので、最も古いものは鎌倉時代のものということも分かりました。

※生前における罪を裁断する十人の裁判官のこと

十王堂記

また調査が行われているなかで、当堂の中から「十王堂記」(1753年)という巻物も発見されました。この巻物によると、寛永二年(1625年)にはすでにこの地に前身となる十王堂が存在していることも判明しました。

下京区役所による駒札設置調査

調査を終えて、文化的価値の高い十王像があると分かり、七条えんま堂を活性化するプロジェクトでは、文化財登録への申請も行いました。また地域の方々の注目をはじめ、たくさんの方々の力添えもあったことで、下京区役所の推薦を通じて駒札が設置されることになりました。
(写真は下京区役所の方による駒札設置前の調査の様子)

駒札設置記念式典

(写真上:駒札設置記念式典の様子)

駒札設置記念式典の除幕式

2020年1月18日には駒札設置を祝う記念式典が執り行われ、商店街関係者、地域の方々、学校関係の方々など多数の方々がお越しになり、振る舞い酒も用意されました。プロジェクトメンバーの方々による挨拶に始まり、龍谷ミュージアムの方の解説では歴史や文化的価値を含めた詳しい紹介が行われ、皆さん真剣に聞き入っておられました。

駒札設置記念式典を終え、商店街や地域の方々にあらためて商店街のシンボル、街のシンボルとしての「七条えんま堂」を認識していただけたと西七繁栄会の会長は話されています。また、梅小路公園が整備され、京都水族館や京都鉄道博物館、梅小路京都西駅も新設されるなか、これから人の行き来も多くなってくることも見据えて商店街を考えていきたいともお話いただきました。

2年に渡りさまざまな取り組みが行われた西七繁栄会ですが、この七条えんま堂は物見遊山の地域資源ということだけではなく、地域にも開かれたコミュニティスペースとしての運営も考えていくそうです。今回のプロジェクトを機に七条えんま堂は商店街にも加盟され、ますます商店街のシンボル、地域のシンボルとしてさらに発展し賑わいづくりにも寄与されていくことと思います。



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